「乳酸菌=乳酸菌飲料」じゃない!?知っておきたい基本の違い
「乳酸菌」と聞くと、なんとなく“乳製品”を思い浮かべがちですが、「乳酸菌=乳製品」ではありません。乳酸菌とは、腸内環境を整える善玉菌で、糖類を分解して乳酸をつくる菌の総称です。(乳酸菌という名前の特定の菌は存在しません。)ヨーグルトやチーズ、納豆・味噌・漬物などの発酵食品にも含まれているように、乳酸をつくる菌(乳酸菌)は自然界に広く存在し、その数は数千種類にものぼります。
この乳酸菌を含む飲み物を総称して「乳酸菌飲料」と呼ばれ、大きく3つに分類されます。
3タイプに分類される乳酸菌飲料
「乳酸菌飲料」は、大きく分けて「発酵乳」「乳製品乳酸菌飲料」「乳酸菌飲料」の3タイプがあります。
「発酵乳」
乳を乳酸菌で発酵させて作るものです。無脂乳固形分(牛乳から乳脂肪分と水分を除いた成分)が8%以上のものを指し、発酵乳には、固形のヨーグルトや液状ののむヨーグルトなどがあります。のむヨーグルトは、発酵した固形のヨーグルトに圧力をかけて液状にしており、薄めたり牛乳を混ぜぜているわけではありません。R-1(明治)やジョア(Yakult)などが該当します。
「乳酸菌飲料」
無脂乳固形分が3%以上のものと3%未満のものがあります。
3%以上のものが「乳製品乳酸菌飲料」とよばれ、そのなかでも乳酸菌が生きている生菌タイプと加熱殺菌したタイプがあります。ヤクルト(Yakult)やピルクル(日清ヨーク)やカルピスの原液(アサヒ飲料)などが該当します。
無脂乳固形分が3%未満のものを「乳酸菌飲料」とよび、発酵はせず後から乳酸菌を加える作られます。MBPドリンク(雪印メグミルク)などが該当します。
乳アレさんに朗報◎「乳酸菌=乳製品」じゃない!
乳酸菌自体は、乳に限らず、植物由来の発酵食品からも採取されます。たとえば、ぬか漬けやキムチ、味噌などにも含まれているのが植物性乳酸菌。最近では、漬物由来の乳酸菌を使った飲料や、豆乳を発酵させた製品も登場しています。乳を使っていないからこそ、乳アレルギーの方にも安心して選べる選択肢が増えているのです。
乳成分ゼロで安心♪話題の“植物性乳酸菌飲料”って?

植物性乳酸菌を使った飲料なら、乳成分を含まない商品もあるので、乳アレルギーの方にも安心。たとえばカゴメの「ラブレ」は、京都の漬物“すぐき”由来の乳酸菌を使用し、乳は不使用。アサヒ飲料の「豆乳生まれのカルピス」も、豆乳を発酵させて作られており、乳を使わずに乳酸菌を摂れる人気商品です。
「豆乳生まれのカルピス」の飲み口は、乳成分入りのカルピスとそっくりで、感動の一品でした。